20代の時に書いたプロット

20代の時に書いたプロット




銀行預金を全額、引き下ろしたが、百数十万円しかなかった。

コツコツと十数年かかって貯めこんだ全てがこれだけだ。

少ない方ではないだろうか。

福井県、東尋坊へと向かう。死に急ぐこともない。普通列車で行こう。



福井駅、ウラ ババ線


ここで働く女たちは、いったい今までどんな人生を送って来たのであろうか。

死ぬまでに全財産を使い切るつもりだった。

女に身を任せながらも、躯の快楽に溺れながらも何かが虚しかった。

今、俺が欲しいのは射精の相手ではなく、魂の会話が出来る相手なのだ。



連日、飲み歩く。


夜まで何もすることがない。地方都市の繁華街は火が消えたように寒い。

駅前のパチンコ屋にブラリと入る。


あの女がいた。

「どう昼メシでも」

「いいわ。出勤まで、まだ時間があるから」

近くの定食屋に入ってビールとトンカツを註文した。

あまり旨くない。

「今度、旨いもの食いに行こうか。おごるよ」

金沢までカニを食いに行く。

「今の季節はカニは良くないですよ」

「知ってる。カニは水死体やなんかの人間の肉を好んで食べるのよ。このカニも人を食ったに違いないわ」

地元の銘酒を飲みながら、女が言う。

浴衣に熱燗。

俺の所持金は、でも、まだ半分残っている。

もう半分。

まだ半分。



「実はオレ、死のうと思っているんだ」

駅周辺の浮浪者が、たむろする一角を抜ける。


「・・・・ヒモも悪くないかもな」

6 東尋坊、原子力発電所の近く。
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二人で暇つぶしのマッチ棒をかけてトランプをした。


俺は死を思いとどまった。見知る者が誰もいない、この土地で「余生」を過ごすのも悪くない。俺は一度死んだのだから。

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何故か死んだのは女の方。

女から病気をもらう。

(オチ)
股間の痛みに想い出がよみがえる。

会社の経営者⇒負債により逃亡


2015年7月 4日|

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